医療と審美 「川越市の歯科矯正専門の歯医者 会田矯正歯科」
少し前の話になりますが、日本矯正歯科学会で、矯正歯科は医療なのか審美なのか、というセミナーがありました。座長は、矯正専門の歯科医ではありませんでした。医療ということは、言い換えれば機能ということで、審美ということは、外見ということだと思います。セミナーは、会場の出席者がイエスとノーのボタンを押して、統計を取りながら進めていくものでした。
歯並びの美しさは、本来機能美ですから、機能と審美両方としておきたいところですが、みなさんは、どう思われますか。
矯正治療を始めようと思う場合、多くのひとは入り口は、審美だと思います。それは、たいがいのひとは感じていることですし、セミナーの意図も感じられるせいか、結果は審美のほうが多いようでした。
私の経験でも、歯科矯正治療の後で、咬んでいなっか歯が、咬むようになって、きれいな歯並びになったと言ってくれる患者さんもいれば、出っ歯を治療した患者さんとかで、治療が終わった後で、咬むってこういうことっだったんですね、とうれしくなるようなことを言ってくれる患者さんもいます。考えかたは、いろいろだと思います。
しかし、矯正歯科治療は、医療でななければいけない側面はあります。それはまず、矯正治療は人体に、不可逆的なことをするということだと思います。パソコンのようにバックアップがあって、いつでも元にもどれるのなら、医療の範疇でなくても良いと思います。また、歯科矯正治療には、後戻り(治療後の歯の移動)や歯根吸収(歯の根が短くなること)などのリスクがついてまわるということです。このことがなければ、もっと大胆な治療計画もできますが、これらのリスクに配慮するからこそ、歯科矯正は科学であり医療でなければならないと思います。